今週のお題「卒業」
ツイッター上でおすすめしている人がいたのでとりあえず1巻を読んでみました……と思ったらこれ上下巻で別れているのね。
普段小説――とりわけSF――は読まないので感想を書くのに戸惑ってしまいましたが、一応まとめておきます。
- 作者: 小川一水
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/01/25
- メディア: Kindle版
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舞台は惑星ハーブC。西暦26世紀初期、苦労の末辿り着いた地である。目的は植民地とするため。
人間とは異なる現住知的生物(石工)が存在する。
章ごとに主軸となる人物は変わるようで基本は医者のセアキ、議会委員のエレンカ、船乗りのアクリラの3名となる。
この3名の中ならエレンカが一番好みのキャラかな~。
下っ端から上に物申すスタンスは好きですからね。私の中から社畜精神が消えないだけなのかもしれませんが。
全体の感想
まだ序盤の序盤だし感想らしき感想も特にありませんがいろんな勢力が出てくるので飽きないなという印象です。
堅苦しい内容ではないので普段小説を読まない人でも問題なく読めると思います。
ライトノベルではないので挿絵は一つもありませんでした。別にライトノベル主義者でもなんでもないのですが、
欲を言えば人間とは見た目の異なるクレヴの挿絵は欲しかったですね。(ちゃんと文章で説明はありましたが。)
セアキとイサリの邂逅
セナーセーで起きる流行り病の原因がイサリの体液・血液だと判明する。暫くの間捕らえられたイサリを手懐けるセアキ。
懐いてくるイサリが可愛かったですね。セアキのために羊を献上するシーンが面白かったです。
それにしてもセアキが「大丈夫だ、問題ない」といったらあっさりイサリの処分を軽くする≪海の一統≫の懐の深さに驚きを隠せなかったよ……
おまえらそんな簡単に決めちゃっていいの?って感じで。
エレンカの議員生活
一般庶民に比べれば不自由のない生活を送っていたが、≪恋人たち≫との出会いによって彼女の環境は変わっていく。
芸術家といわれる≪恋人たち≫の本来の目的は人間の下の世話係。
アンドロイドである彼らに対し道具として見ることしかない人間が多い中、正義感の強いエレンカにはそれが耐えられない。
デトロイトビカムヒューマンでもアンドロイドを性媒体として扱うシーンあったけれど、あっちの場合は記憶を消してリスタートだった分、
天冥の標の方が知識と経験を活かした艶めかしいアンドロイドが溢れていそうですね。
アンドロイドの性目的としての利用方法はSFでは当たり前の手法なのかしらね?
どんなに西暦を重ねたとしても、人間から性欲は消せないのね。なんだか虚しいな……
クレヴ
人間ではなく石工。惑星ハーブCに元から住まう彼らは本来言葉で意思疎通するのではなく仲間内で共意識が働く。
人間にこき使われて仲間を殺されてもなお従うわけですが、ベンクトによってクレヴと呼ばれるのは「お前らが愚かだからだ(意訳)」と教えてもらって
ようやく凝り固まっていた意思が動き出すように見えます。次巻以降の活躍に期待が持てそうで何より。
繰り返しですが、こういう下から這い上がる系の描写好きなのは自分が社畜だからなのかもしれません。下剋上大好き。どんどんこーい。
そのベンクトは1巻で登場が終わってしまったのは残念ですね。こういう周囲を引っ掛け回すタイプのキャラクター好きでした。
まとめ
読みやすい文章なので特に問題はないですね。1巻下も楽しみにしております。
SFっていうと元ゲーム好きの私にはスターオーシャンシリーズを思い出しますね。
SFってファンタジーと真逆の世界かなと思う時があるんですが実は一緒ですよね。
なんでもござれな世界観という意味では。
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